今年は柿が安くて甘くないですか?
私は大好物なので、せっせせっせと食べています。

母方の実家に大きな柿の木があって、たわわに実るので
毎年楽しみにしていた。
不思議と甘い柿がなる年と、しぶい柿がなる年があって
甘い柿の年はうれしかったけど、渋い年は干し柿にするので
あんまりうれしくなかった。

私は小学1年生までこの母方の実家に、祖父母と両親と弟で
住んでいたけど、ある日突然出て行かなくてはならなくなった。
当時は訳が分からなかったけど、私の父と祖父の折り合いが
あんまり良くなかったのであろう。頑固者同士が一緒に住むのは
とても大変。

んでもって祖父母とは離れて暮らすようになって、疎遠になりつつ
あったけど、2年に一度、祖父が柿を持って尋ねてくることがあった。
両親は共働きだったので、夕方は子どもしかいなかったけど、
たいていその時間を見計らってやってきたのは、祖父の計算だったのか。
ちょっと上げって行けば、と言っても必ず「いや、急ぐから」と帰ってしまった祖父。
帰ってきた母に「今日おじいちゃんが柿持ってきたよ。」といっても、
「そう」とそっけなかったけど、それも今なら分かる。

離れて暮らすことが決まっても、顔色ひとつ変えなかった祖父だが、
その年の

「わたしはいっぱいえのべんきょうをしてまんがかになります。」


書いた私の年賀状を見て、ひとりで泣いていたという。

そんな祖父が死んでから大分時間がたったが、やっぱり柿は
2年に一度しか甘くない。
最近は母も実家に帰って取ってきた柿を時々わたしのところに送ってくる。